181 先進国の人口は増える?減る?

1. 実は中国も人口が減っていく!?

前回は、日本の経済活動別GDPについて、名目値、実質値、物価の関係を整理してまとめてみました。
日本は多くの産業で物価が下がっていて、とりわけ最大産業である製造業では名目GDPが縮小し、実質GDPが大きく成長しているという異質な状況にある事が可視化されました。

その多くは、半導体関連産業のグローバル化、コモディティ化と共に進んだ日本の半導体業界の凋落によるものが大きいようです。
ただし、自動車産業を含む輸送用機械や、はん用・生産用・業務用機械も名目GDPや実質GDPは成長していますが、物価が下落しています。

日本は、少子高齢化で人口も減り「人口オーナス期」になるので、経済が停滞するのは当然だという意見をよく耳にします。

今回からは、人口や世代構成の変化に着目してみたいと思います。

まず、各国(OECD + BRICKS)の人口推移から確認していきましょう。
ちょうどOECDの統計データに、1970年~2018年までの実績値データと、それ以降の推測値データがありましたので、それらを繋げたグラフをご紹介していきます。

人口 推移 OECD+BRICS

図1 人口 推移 OECD+BRICS

図1はOECD各国とBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)についての人口の推移をグラフ化したものです。
2018年までは実績値、2019年以降は推定値となります。

ご覧の通り、インドと中国が突出して大きな人口を抱えていますが、インドが2019年以降も人口が増加し続ける事に対して、中国は2025年ころから人口減少に転じると予測されています。
(1人っ子政策の見直しで実際のところはどうなるかまだ分かりません)

日本は既に人口減少局面に入っていますが、アメリカはやや増加が鈍化しながらも人口が増え続ける様子がわかりますね。

人口 推移 OECD+BRICS 拡大

図2 人口 推移 OECD+BRICS 拡大

図1だと中国、インドの存在感がありすぎてその他の国が良くわからないため、縦軸の範囲を変更したのが図2です。

日本は2008年ころから人口減少局面に入り、2050年には1億人強といったあたりまで減少する見通しとなっています。

日本以外にも、ドイツ、イタリア、韓国なども人口が減っていく予測となっていますね。
一方、イギリス、フランス、カナダは人口が増加し続ける見通しとなっています。

カナダは現在韓国よりも人口が少ない国ですが、2050年には同じくらいになるようです。
ドイツ、イギリス、フランスも、現在はドイツが突出して人口が多いですが、2050年にはかなり差が縮まる見通しとなっていますね。

G7や韓国の中ででも人口の増える国と減る国で別れるのは興味深いと思います。

2. 人口の増える国、減る国

それでは、実際に各国でどの程度人口が増減していくのか、増減率についても見ていきましょう。

人口 増減率 OECD+BRICS

図3 人口 増減率 OECD+BRICS

図3は1970年を基準(100)としたときの、人口の増減率をグラフ化したものです。

日本は2050年には1970年の水準をやや下回る程度まで減少すると見られています。
一方で、カナダは2.1倍、アメリカは1.9倍、フランスは1.5倍、イギリスは1.3倍となっており、更に増加傾向が続くようです。
ドイツやイタリアは2020年ころから、韓国や中国は2025年あたりから停滞し、減少していくと推定されていますね。

さらに、ラトビア、リトアニア、ハンガリーなど既に人口が大きく減少中の国々も存在しています。

いかがでしょうか、今回は今後の人口の変化について取り上げてみました。

日本は主要国の中では、他国に先駆けて人口が減っていきます。
ただし、韓国やドイツ、イタリア、中国なども今後人口減少の局面に入っていく事がわかりました。

また、人口が既に減って久しい国々も存在します。
人口が多いほど経済規模が大きくなりますし、人口が増加傾向の方が経済成長しやすいと言われますね。

一方で日本は人口が減少していく局面に入っています。
いわゆる「人口オーナス期」になるため、現在経済停滞するのは当たり前という意見があるようです。
もちろん、人口の増加と経済成長は密接な関係があると思います。

ただ、本当に人口減少という側面だけによって、経済停滞が続いているのでしょうか?
次回以降では人口構成の変化などについてまとめていきたいと思います。

皆さんはどのように考えますか?

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