日本の経済統計と転換点
162 日本の生産資産は多い? - 固定資産の国際比較

資本の蓄積ともいえる生産遺産の1人あたりの水準を国際比較してみます。生産資産はフロー面の資本形成の蓄積分です。日本では、総資本形成が減少・停滞していますので、当然生産資産も停滞しています。1990年代に高い水準だった生産資産は直近では先進国中位に埋もれている状況です。

続きを読む
日本の経済統計と転換点
153 民間の正味資産 - 国富と投資の関係とは?

民間部門と公的部門の資産・負債・正味資産を概観してみます。民間部門では、国富のうち最も重要な「生産資産」が停滞していて、純金融資産が増加しています。一方で、公的部門の純金融負債が増大しています。金融投資や政府の負債によって金融資産が増えていても、国富としての生産資産が増えていません。

続きを読む
日本の経済統計と転換点
152 国富って何だろう? - 停滞する日本全体の正味資産

日本の国民・国家全体としての純資産=国富について注目してみます。バブル期の土地価格の急騰が国富を急激に増大させ、その後の土地価格減少と共に、国富が停滞している様子が窺えます。土地価格を除けば、実質上は緩やかですが国富が増加している事が確認できると思います。

続きを読む