020 日本の税収は多いのか? - 税収対GDP比の国際比較

日本の税率は高いのか、税収の対GDP比で国際比較してみます。

1. 税収対GDP比の国際比較

前回は、OECDのデータを元に、本当に日本の中小企業は多いのかについて取り上げてみました。
日本には実に300万社近くの企業が存在するという事がわかりました。

今回は皆さんも関心が高いと思われる税金についてです。

日本の税金は世界的にみて高いのでしょうか、低いのでしょうか。

税収 対GDP比 2016年

図1 各国の税収内訳 2016年
(OECD統計データ より)

図1はOECD36か国の2016年における税収を示します。
数値は対GDP比で、各国のGDPに対する税収の割合を%で示してあります。
国によって税の名称などが異なりますので、あくまでもOECDの区分通りとしています。

所得税: Taxes on income, profits and capital gains of individuals
法人税: Taxes on income, profits and capital gains of corporates
その他所得税: Unallocable between 1100 and 1200
社会保障負担: Social security contributions
賃金税: Taxes on payroll and workforce
財産税: Taxes on property
物品税: Taxes on goods and services

酒税やたばこ税なども物品税の中に含まれています。
また、社会保障負担も税としてカウントしています。
1位のアイスランドは実にGDPの半分以上(51.6%)が税収となっていますね。

税収 対GDP比 2016年
単位:% 36か国中
1位 51.6 アイスランド
3位 45.4 フランス
7位 42.5 イタリア
14位 37.3 ドイツ
21位 32.7 カナダ
22位 32.6 イギリス
26位 30.6 日本
31位 26.2 韓国
32位 25.9 アメリカ

デンマーク(46.0%)、フィンランド(43.9%)、スウェーデン(43.9%)の北欧諸国もやはり高い水準です。
G7ではフランス(45.4%)、イタリア(42.5%)、ドイツ(37.3%)の水準が高いですね。
日本は30.6%で26番目の水準、アメリカに至っては25.9%で32番目の水準です。

日本やアメリカは、GDPの割合から見る総合的な税率という意味では、先進国の中でも低い水準と言えそうです。
アイスランドの財産税の高さがことさら目を引きますが、上位の国のほとんどは社会保障負担の割合が高いですね。

法人税については、次のような順位です。

法人税 対GDP比 2106年
単位:% 36か国中
1位 4.9 ニュージーランド
7位 3.7 日本
8位 3.6 韓国
12位 3.4 カナダ
18位 2.7 イギリス
27位 2.1 イタリア
28位 2.0 フランス
29位 2.0 アメリカ
30位 2.0 ドイツ

この数値はあくまでも税収のGDPに対する割合ですので、法人税率を表すものではありません。
日本は3.7%で、他の主要国と比べると比較的高い割合のようです。

各国のバランスを眺めると、税収の内訳として多いものは、①物品税、②社会保障負担、③所得税、④法人税、⑤財産税といった順番が多いように見受けられますね。
①~③は圧倒的に多いですが、④法人税からは各国とも大した割合ではない事がわかります。

2. 日本の税収対GDP比

税収 対GDP比 日本

図2 税収内訳の推移 日本
(OECD統計データ より)

それでは、日本の税収についてもう少し詳細を見てみましょう。
図2はOECDのデータのうち、日本についての推移を示したものです。
1990年から直近の2016年までをグラフ化しています。

1990年と2016年を比べると、所得税、法人税は下がり、社会保障負担、物品税が増えています。
なかでも社会保障負担が大きな割合を占めていることがわかりますね。
しかも少しずつ増加傾向のようです。

法人税については、直近ではGDPの3.7%に過ぎません。
法人税率が引き下げられてきた経緯もあり、1990年で6.3%と比べるとかなり水準が低下していますね。

3. 日本の税収の特徴

今回は先進国各国の税収について、対GDP比で国際比較してみました。

日本は30%程度で、先進国の中ではやや少ない方になるようです。
もちろん、税収(負担)だけでなく、給付とのバランスもあると思いますので税収の高低だけを比べてもあまり意味はないと思います。
ただし、少なくとも負担が多すぎるわけではないと言えそうです。

日本の税収は対GDP比で見ると近年増加傾向ですが、法人税や所得税の割合が減っていき、社会保障負担や物品税が増えているという内訳の変化も伴っています。

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