185 企業の変質は日本だけ? - 純金融資産の国際比較
日本経済の中で最も変質が顕著な「企業」についてフォーカスしてみます。まずは純金融負債の推移をみると、日本企業だけ目減りしている事がわかります。経済の状況と、自国企業の純金融負債が増えているかどうか、は密接に関係しているようです。
184 多様性の経済って何だろう? - 規模の経済との併存を考える
現在支配的な「規模の経済」という経済観に対して、日本経済転換の軸とも言える「多様性の経済」について説明を試みます。大規模化して効率化を図る規模の経済に対して、ニッチ領域で適正規模だから成立する多様性の経済は現在もいたるところに存在しているはずです。多様性の経済を少しずつ育て、規模の経済とバランスさせていく事が必要と考えます。
183 人口と豊かさの関係とは? - 人口変化とGDP成長率の相関
人口が増えると経済成長しやすいという人口ボーナス期の考えが一般的だと思いますが、人口が減少してるから経済が停滞しているという解釈は本当でしょうか?確かに人口の増加率が高いほど豊かになりやすいという傾向はありそうですが、実際には人口が減少、停滞していても豊かになっている国もあるようです。
182 少子高齢化する先進国 - 世代別人口比率の国際比較
先進国各国の、生産年齢人口、若年人口、高齢人口についての割合を可視化していきます。日本は確かに少子高齢化が他国に先行して進みますが、経済活動に最も影響が出る生産年齢人口比率については、各国でそこまで差異が生じていない事がわかります。日本の経済停滞の中で、人口構成の変化による影響は限定的と言えそうです。
181 先進国の人口は増える?減る? - 各国人口の推移と予測
先進国とBRICS諸国の人口について、1970年から現在までの実績値と、現在から2050年までの推定値を繋げて眺めてみます。インド、中国の人口が圧倒的ですが今後はインドは増え続け、中国は減り始めるようです。先進国でも日本、ドイツ、イタリア、韓国は人口が減少に転じ、アメリカやイギリスなどは今後も増加が続きます。
180 日本経済の中身の変化 - 経済活動別GDPの名目・実質変化量
日本の経済活動別GDPについて、名目値、実質値、物価(デフレータ)との関係を、1つの相関図にまとめてみます。どの産業で変化が起こっているのかが一目でわかるのではないでしょうか。やはり最大産業の製造業の異質さが際立ちます。
179 生産面から見る日本の物価 - 経済活動別デフレータ
日本の国内統計データから、産業別のデフレータに着目します。日本は全体的に物価が停滞・マイナスしていますが、特に「製造業」で物価マイナスが顕著です。その製造業の各業種のデフレータをグラフ化してみると、半導体関連業種の物価停滞が大きいという実情が見えてきます。
178 実質成長・名目縮小の製造業 - 経済活動別の実質GDP
日本のGDP生産面について、産業・業種ごとの実質値推移を確認していきます。名目値では縮小している製造業ですが、実質値ではプラス成長をしている事がわかります。特にコモディティ化の進む半導体に関連した業種は名目値で縮小、実質値で成長という特殊な状況にあるようです。
177 日本の経済で起こっている事 - 経済活動別の名目GDP
日本のGDP生産面の詳細を見ていく事で、現在日本経済で起こっている事を確認していきます。特に最大産業の製造業の変化が全体に与える影響が大きいようです。製造業の詳細項目を見ると、極端にアップダウンする業種と、大きく縮小する業種、縮小傾向からやや持ち直し傾向の業種に分かれるようです。
176 「良いものを安く」は正しいのか - GDP生産面の物価指数
GDPデフレータの生産面に着目します。主要国では情報・通信業の物価が下がり、建設業や公務・保健・教育などが物価上昇を牽引しています。一方日本は、最大産業の工業が最も値段が下がり、全体を押し下げています。人口の減る日本で規模の経済に依拠する「良いものを安く」は正しい価値観と言えるのでしょうか?