158 日本は衰退先進国!? - 1人あたりGDPの国際比較
経済の最も重要な指標である「1人あたりGDP」について着目してみます。日本は1970年代はOECDの平均未満でしたが、1980年~1990年代に大きく躍進し、G7中1位に輝いた時期もあったようです。その後停滞し、現在は1970年代の水準に逆戻りしています。1人あたりの水準を高めるという価値観の転換が必要と思われます。
157 安くなった日本人 - 平均給与の国際比較
改めて日本人の平均所得の推移を確認してみます。OECD35か国の中で、1997年の時点では第3位の最も水準の高い国の1つであったことがわかります。しかし、停滞を続けるうちに直近の2019年には20位にまで後退し、OECDの平均値すら下回る水準にまで落ち込んでいます。既にここまで国際的な地位を低下させているわけですね。
156 株式は資産か負債か? - 企業の資産・負債詳細
「株式」を負債側に計上する国民経済計算や日銀 資金循環統計と、負債側に計上しない法人企業統計調査で「株式」の扱いが異なるようです。企業が他社の株式を保有していても、日本全体として見れば資産と負債が相殺し合います。企業のやるべき投資とは金融投資ではなく、事業投資であるべきですね。
155 ストックで見る企業活動 - 企業の資産・負債・正味資産
国民経済計算のデータから、日本の民間企業についての資産・負債・正味資産について可視化します。法人企業統計調査では右肩上がりに増大する純資産も、国民経済計算のデータでは正味資産が停滞しているように見えます。株式と資産・負債の捉え方が影響しているようです。
154 お金ばかり増える日本人 - 家計の資産・負債・正味資産
家計の純資産について着目してみます。日本は不動産バブルと言う特殊な事象を経験しましたので、不動産価値→非生産資産の大きな変化に目を奪われがちですが、その一方で停滞している生産資産にこそ着目すべきと思います。家計は純金融資産が緩やかに増えてはいますが、成長する世界の中ではやはり取り残されつつあるようです。
153 民間・公的別の正味資産 - 部門別の資産と負債
民間部門と公的部門の資産・負債・正味資産を概観してみます。民間部門では、国富のうち最も重要な「生産資産」が停滞していて、純金融資産が増加しています。一方で、公的部門の純金融負債が増大しています。金融投資や政府の負債によって金融資産が増えていても、国富としての生産資産が増えていません。
152 国富って何だろう? - 日本全体の正味資産
日本の国民・国家全体としての純資産=国富について注目してみます。バブル期の土地価格の急騰が国富を急激に増大させ、その後の土地価格減少と共に、国富が停滞している様子が窺えます。土地価格を除けば、実質上は緩やかですが国富が増加している事が確認できると思います。
151 海外とのお金の関係 - 海外の純金融資産の国際比較
自国と海外との純金融資産の関係を考えます。海外への純金融資産がプラスと言う事は、裏を返すと資本が流出していることになりますね。日本は世界最大の対外純資産国であると言われますが、国民の貧困化が進み、企業の対外直接投資が増える昨今素直に喜んでばかりはいられない状況である事もわかると思います。
150 政府の負債が多い日本 - 政府の純金融資産の国際比較
家計、企業、政府、金融機関、海外の経済主体のうち、政府の純金融資産についてフォーカスしてみます。1人あたりの政府純金融資産を見ると、日本の政府はアメリカに次いで先進国で2番目の純金融負債を負っています。企業が負債を減らしている特殊な国のカタチから、政府が他国よりもより多く負債を増やしている側面もあるかもしれません。
149 意外と多い日本人の金融資産 - 家計の純金融資産の国際比較
1人あたりの家計の純金融資産について、国際比較をしてみます。日本は企業が純金融負債を減らして、政府と海外が負債を増やし、家計の資産が増えるという、先進国の中では特殊な国のカタチをしています。一方的に増えている印象の家計資産ですが、その成長率は他の国と比べるとかなり緩やかである事がわかります。