日本の経済統計と転換点
188 企業の借金は増えるもの!? - 借入の国際比較

企業の負債のうち「借入」について着目してみます。日本企業はバブル崩壊以降借入が目減りしています。このような傾向は日本だけなのでしょうか?実は日本企業は1990年代半ばにアメリカ企業全体の2倍以上の借入がありました、その極めて高い水準から停滞と共に現在は他国並みの水準に落ち着いてきたという状況です。今後企業の借入が増え、事業投資が増えるかどうかが重要なポイントと言えそうです。

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日本の経済統計と転換点
187 企業の負債と経済成長 - 企業の負債国際比較

企業は負債を増やして事業投資により付加価値を増大させ、利益を高めると共に、消費者でもある労働者への分配を増やしていく存在です。他国は企業の負債が右肩上がりで増大していくのに対して、日本は横ばいのままです。事業投資から金融・海外投資への企業の変質の一端が、このデータでも垣間見えると思います。

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日本の経済統計と転換点
186 増え続ける企業のお金 - 金融資産の国際比較

日本は企業の純金融資産が目減りしている事で「企業の変質」があきらかです。純金融資産は金融資産と負債との差額になります。どちらがどのように変化しているのかについても詳細を確認していく事は、企業がどのように活動を優先しているのかを知るうえで重要です。今回は、企業の「金融資産」について着目していきます。

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日本の経済統計と転換点
185 企業の変質は日本だけ? - 企業の純金融資産

日本経済の中で最も変質が顕著な「企業」についてフォーカスしてみます。まずは純金融負債の推移をみると、日本企業だけ目減りしている事がわかります。経済の状況と、自国企業の純金融負債が増えているかどうか、は密接に関係しているようです。

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日本の経済統計と転換点
124 事業投資から金融・海外投資へ - 日本企業の資産・負債詳細

日本の企業は、有価証券の増大が大きく、大企業でその傾向が顕著です。一方で、借り入れは増えず、有形固定資産が増えていません。つまり、本来企業が行うべき、付加価値を上げるための投資が増えていないという事になります。つまり事業を成長させる投資を行わず、金融投資という資産運用ばかりになってしまっています。

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