日本の経済統計と転換点
109 経済の主役は中小企業 - 労働者の7割が働く重要な存在

法人企業統計調査より、日本企業の規模ごとに統計データを比較します。中小零細企業、中堅企業、大企業と区分すると、中小零細企業は企業数で99%、従業員数で7割、付加価値で5割を占めるまさに主役とも言える存在です。

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108 日本企業の海外事業 - 国内停滞の一方で成長続く海外

日本の政府統計から、日本企業の海外進出についてグラフ化してみます。現地法人の企業数、従業者数、売上高、利益いずれも右肩上がりで増大しています。日本へのビジネスの流入がほとんどなく、流出一方の日本型グローバリズムの実態を感じていただけると思います。

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107 最低賃金と所得格差 - 相対的に低い日本の最低賃金

最低賃金を所得格差(平均値、中央値)との比率で表した最低賃金比率を国際比較してみました。日本は、最低賃金比率は先進国最低レベルです。そして、最低賃金比率と格差の相関をまとめてみると、ある傾向が見えてきます。日本経済が停滞する要因が、このようなところでも確認できます。

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106 日本の最低賃金は低いのか? - 年収換算すると意外な水準に

OECD各国の最低賃金を比較してみます。日本は8.0$/時間と、先進国の中では中位に位置するようです。時系列の推移を見ると、徐々に最低賃金が上昇してはいますが、他の各国の上昇度合いの方が大きく、早晩他国に後れをとってもおかしくない状況です。

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105 日本経済の特徴と課題 - 統計から見える日本の特殊性

ブログを始めたきっかけと、狙いについて改めてまとめてみます。これから日本経済が再生していくには、中小企業経営者が、学び投資して、付加価値のある事業を創り、労働者に分配していくという、「普通の経済活動」を思い出す必要があるのではないでしょうか。

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104 格差と経済成長の関係とは? - 停滞する国の特徴

OECD各国の所得分布と、平均所得、平均所得の成長率を一つのバブルチャートに表現してみました。日本やイタリアのように格差が小さく経済が停滞している国もあれば、格差も経済成長も大きいアメリカや韓国のような国もあります。格差が最も小さいスウェーデンも経済成長している点も興味深いですね。

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103 先進国の所得格差の特徴 - 類型と変化の方向

OECD統計データより、所得の中央値と第1十分位数、第9十分位数との比をプロットする事で、各国の所得分布と格差の程度をグラフ化してみます。格差が拡がっていく国もあれば、縮小していく国もあり、各国様々な動きを見せる中で、日本は徐々に低所得層が増えて格差が拡がっている状況のようです。

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102 緩やかに拡がる所得格差? - 男性の所得格差の特徴

OECD各国の所得格差の推移をグラフ化します。日本は比較的格差の少ない国と言えますが、長い時間をかけて少しずつ格差は開いているようです。一方で、格差が大きく開くアメリカ、格差が広がったのちに徐々に縮小し始めた韓国、低所得層に偏りながらも格差が減るフランスなど、国によってさまざまな特徴があるようです。

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101 日本人の所得格差は小さい? - 皆で貧しくなる日本

OECD各国の男性労働者の所得の格差をグラフ化してみます。全体として所得水準が減少している日本の男性労働者ですが、格差という面では北欧所得に次いで小さいレベルであることがわかりました。衰退しているけれども、皆で平等に貧困化している様子が見て取れるのではないでしょうか。

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100 性別による所得格差とは? - 日本のジェンダーギャップ

OECDの統計データより、男女間の所得格差について、所得十分位の中央値、第1十分位数、第9十分位数についてグラフ化してみます。年々各国とも格差は縮小傾向にあるようですが、韓国と同様に、日本は男女間の所得格差が大きいようです。女性を低賃金労働の担い手としてしか見ていない日本経済の実態を表す一つの側面と言えそうです。

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