当社では医療機器、食品加工機械、理化学装置部品などのバフ研磨加工を承っています。

1. バフ研磨とは

バフ研磨前
バフ研磨前
バフ研磨後
バフ研磨後

バフ研磨とは、表面の仕上処理技術の一種で、布製のホイール(バフ:Buff)を回転させ、研磨剤を使いながら品物の表面を磨いていく加工技術です。

特にメッキや塗装を施さないステンレスの表面仕上げに用いられます。

特に医療機器、食品加工機械、理化学装置、半導体製造装置など、ステンレス製で表面の平滑性が重視される分野で活用されます。

2. バフ研磨機

バフ研磨機とは、バフを回転させる専用の機械です。

当社では、小型、中型、大型のバフ研磨機を活用し、対象物の形状や仕上要求に応じて使い分けています。

小型バフ研磨機
小型バフ研磨機(双頭グラインダ)
大型バフ研磨機
大型バフ研磨機

3. バフと研磨剤の種類

3.1 バフ

形状や仕上げ段階に応じて、様々なバフや研磨剤を使い分けます。

バフの種類
バフの種類
種類特徴
エメリーバフ(鉄バフ)編み込んだ面布に鉄粉(金剛砂)を塗布したバフ
適度な弾力があり、様々な形状に合わせた汎用性の高いバフ
主に粗磨き~中仕上磨きまでに用いられる
ボールバフエメリーバフの面布の代わりに堅いボール材を使ったバフ
エッジを際立たせたい製品に使われる
サイザルバフサイザル麻と面布を組み合わせたバフ
#400相当の仕上磨きに使用される
綿バフ、フェルトバフサイザルよりも柔らかい綿やフェルト製のバフ
主に鏡面仕上げに用いられる

上記以外にも、様々なバフを使い分けます。

樹脂・ゴム製バフ
樹脂・ゴム製バフ

エメリーバフやボールバフでは難しい研磨内容の場合、樹脂やゴム製バフも活用しています。

PVA砥石、UB砥石など幅・大きさ、粒度が様々なバフが存在します。

形状によってはバフが形状に沿って当たるように、バフを凹型や凸型に成形します。

3.2 研磨剤

研磨剤はバフとの組み合わせで、様々な表面状態に仕上げるのに必須の道具です。

ここでは当社で使用している代表的な研磨剤をご紹介します。

研磨剤の種類
種類特徴
トリポリエメリーバフ、ボールバフと組み合わせて粗磨き、中磨き(#60~#250)に用います
トリポリエメリーバフ、ボールバフと組み合わせて粗磨き、中磨き(#60~#250)に用います
サイザルライムサイザルバフと組み合わせて仕上磨き(#400相当)に用います
アロックス光沢が出る研磨剤で、フェルトや綿バフと組み合わせて鏡面仕上げに用います

4. エメリーバフ

エメリーバフ
エメリーバフ

エメリーバフは、金剛砂をホイールに塗布して製作します。

金剛砂(カーボランダム等)を、溶かした膠(にかわ)で塗り付けて乾燥させます。

膠の粘土や、塗布回数は温度・湿度や、研磨対象に応じて変化させます

5. バフ研磨の実績

当社でのバフ研磨は、グラインダ(ペーパー等)による粗磨き工程と組み合わせ、スピーディで良質な仕上がりのバフ研磨が可能です。

バフ研磨機・バフ以外にも様々な研磨道具を組み合わせる事で、あらゆる形状に対応可能なバフ研磨をご提供します。

特に医療機器(鋼製小物など)、理化学装置、半導体製造装置、食品加工機械などの部品の製作で多くの実績があります。