035 材料:ステンレス - 板材の規格
1. 板金加工で一般的な板材
ステンレス料は、機械・装置の部品などで最も一般的な材料と言えます。
基本的に板材は板金加工が施され、カバーやブラケットなどの部品として利用されます。
板厚や規格の大きさなどもある程度決まっていますので、設計時に押さえておくと便利ですね。
幅と長さについては、一般的に次のような規格の大きさで流通しています。
規格 | 読み方 | 幅 [mm] | 長さ [mm] |
---|---|---|---|
3x6板 | サブロク板 | 914 | 1,829 |
1mx2m板 | メーター板 | 1,000 | 2,000 |
4x8板 | シハチ板 | 1,219 | 2,438 |
5x10板 | ゴットー板 | 1,524 | 3,050 |
2. 材料の種類
板材には冷間圧延ステンレス鋼材板と熱間圧延ステンレス鋼材板があります。
板厚が薄いものは冷間圧延ステンレス鋼板で比較的表面がきれいな2Bの状態が基本となります。
また、ヘアライン仕上げや#400研磨済みの材料もあります。
表面の状態は主に次のようなものが流通しています。
一般的なものは、2B、ヘアライン、#400研磨です。
ヘアライン、#400研磨は片側のみ処理が施されているのが一般的です。
もちろん両面処理済みの材料も手配可能ですので、その都度お問い合わせ下さい。
また、バイブレーション仕上も含め、後加工にて表面状態を整える事も可能です。
模様や色の入ったエッチング材もあります。
表面状態 | 呼び方 | 説明 |
---|---|---|
No.1 | ナンバーワン | 熱間圧延後に熱処理・酸洗いを行ったもの 表面がざらざらとしている |
2D | ツーディー | 熱間圧延後に、熱処理、酸洗いを行った後、軽い冷間圧延を行ったもの 鈍い光沢の表面をしている |
2B | ツービー | 調整圧延を行い、2Dよりも光沢のある状態で、最も多く流通する表面状態 |
BA | ビーエー | 冷間圧延後に、光輝熱処理を行った後、調整圧延を行ったもの |
#400 | ヨンヒャクバン | No.2Bに更に#400番の研磨仕上げを行い、光沢をもった表面状態 |
HL | ヘアライン | 長手方向に筋目の入った状態 |
種類 | 材質 | 板厚 | 表面状態 |
---|---|---|---|
冷間圧延ステンレス鋼材板 | SUS304 SUS316 SUS316L | 0.3, 0.4, 0.5, 0.6, 0.7, 0.8, 0.9, 1.0 1.2, 1.5, 2.0, 2.5, 3.0, 4.0, 5.0, 6.0 7.0, 8.0, 9.0, 12.0, 15.0, 20.0 | 2B, No.4, #400 BA, HL |
熱間圧延ステンレス鋼材板 | SUS304 SUS316 SUS316> | 2.0, 2.5, 3.0, 4.0, 5.0, 6.0, 7.0, 8.0, 10.0 12.0, 15.0, 20.0, 25.0, 30.0, 35.0 | No.1, #400 |
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株式会社小川製作所
取締役 小川真由
< 筆者紹介 >
2004年慶應義塾大学大学院修了後、富士重工業株式会社(現、株式会社SUBARU)の航空宇宙カンパニーに入社し新規航空機の開発に携わる。5軸加工を中心とした精密機械加工業者での修行を経て、株式会社小川製作所に合流。
製缶・溶接・研磨加工、精密機械部品の製造・供給、機械設計・開発支援の3つの事業を手掛ける。WEBメディアを中心に、情報発信も積極的に行う。2024年よりNews Picksのプロピッカーとしても活動。
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