日本の経済統計と転換点
217 日本人は本当に「お金持ち」?

家計の金融資産・負債・純金融資産について、詳細項目を含めてまとめていきます。日本は、極端に「現金・預金」が多く、「株式等」の少ない構成です。高齢者に多く偏在している金融資産が多いため、総額としてはいまだ上位をキープしていますが、存在感は低下しているようです。

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216 気になる日本人の「年金水準」

家計の金融資産のうち、年金・保険について国際比較をしてみます。日本は現金・預金では圧倒的に高い水準を誇りますが、年金・保険ではやや高いながらも平均値より少し上程度の水準のようです。

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215 日本人の「株式投資」

家計の金融資産のうち株式についてフォーカスしてみます。圧倒的に家計が株式投資により資産形成をしているアメリカに対し、日本は主要国で最も低水準な状況です。高齢層に「現金・預金」として大きく偏った金融資産を、投資や消費にいかに向かわせるかが大きな課題の一つと言えそうです。

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213 「借金」を増やさない日本人

家計の負債について各国比較してみます。日本の家計は1990年代に高い水準に達していましたが、その後横ばいが続いています。他国の水準は上がっているので、現在は先進国の平均値を下回る水準です。

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189 「株式」という企業の特別な負債

企業の負債側項目として、特殊な「株式」について国際比較してみます。株主資本とも言われる株式とは、企業から見て負債側に計上されます。日本企業の株式総額は、経済規模からするとやや少なめで、逆にフランスの存在感が大きいというのが特徴的です。

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188 企業の「借金」は増えるもの!?

企業の負債のうち「借入」について着目してみます。日本企業はバブル崩壊以降借入が目減りしています。このような傾向は日本だけなのでしょうか?実は日本企業は1990年代半ばにアメリカ企業全体の2倍以上の借入がありました、その極めて高い水準から停滞と共に現在は他国並みの水準に落ち着いてきたという状況です。今後企業の借入が増え、事業投資が増えるかどうかが重要なポイントと言えそうです。

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187 企業の「負債」と経済成長

企業は負債を増やして事業投資により付加価値を増大させ、利益を高めると共に、消費者でもある労働者への分配を増やしていく存在です。他国は企業の負債が右肩上がりで増大していくのに対して、日本は横ばいのままです。事業投資から金融・海外投資への企業の変質の一端が、このデータでも垣間見えると思います。

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186 企業の「金融資産」が増える意味

日本は企業の純金融資産が目減りしている事で「企業の変質」があきらかです。純金融資産は金融資産と負債との差額になります。どちらがどのように変化しているのかについても詳細を確認していく事は、企業がどのように活動を優先しているのかを知るうえで重要です。今回は、企業の「金融資産」について着目していきます。

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185 「企業の変質」は日本だけ?

日本経済の中で最も変質が顕著な「企業」についてフォーカスしてみます。まずは純金融負債の推移をみると、日本企業だけ目減りしている事がわかります。経済の状況と、自国企業の純金融負債が増えているかどうか、は密接に関係しているようです。

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124 事業投資から「金融投資」へ

日本の企業は、有価証券の増大が大きく、大企業でその傾向が顕著です。一方で、借り入れは増えず、有形固定資産が増えていません。つまり、本来企業が行うべき、付加価値を上げるための投資が増えていないという事になります。つまり事業を成長させる投資を行わず、金融投資という資産運用ばかりになってしまっています。

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