日本の経済統計と転換点
119 付加価値って何だろう? - 停滞する企業の稼ぎ

「付加価値」の定義が曖昧なままの議論が散見されますが、付加価値とは「事業を通じて加えられた金銭的価値」ですね。日本企業の稼ぐ付加価値の推移について着目してみます。どの企業規模でもバブル崩壊を機に付加価値が停滞しています。中小企業が付加価値を高める経営を実践する事が、日本経済復活のキーポイントとなりそうです。

続きを読む
日本の経済統計と転換点
116 実質と名目の違いとは? - 間違いやすい実質値の見方

GDPの「実質値」と「名目値」の違いとはどのようなことでしょうか?特にデフレの続く日本では、実質GDPのグラフを見ると順調に成長しているように見えます。しかし、名目GDPのグラフは明らかに停滞しています。この違いは何故生じるのでしょうか?

続きを読む
日本の経済統計と転換点
098 賃金と消費 - 収入減でも支出増の日本

GDP 分配面の給与所得と、支出面の家計最終消費支出との相関関係をグラフ化してみます。あまりにも当然の事ですが、給与所得と家計最終消費支出はほぼ1:1で増加する関係にあります。所得が増えれば、消費が増えて、GDPが増えるのは当然ですね。日本だけが様相が異なるようです。

続きを読む
日本の経済統計と転換点
097 分配が増えない日本 - 賃金と付加価値の関係

G7各国のGDP分配面について、1人当たり実質成長率を比較してみます。労働者への分配である給与所得と企業への分配である営業余剰の関係に着目し、経済発展している主要国の特徴を可視化します。日本は真っ先に消費者でもある労働者への分配を引き下げて、経済が停滞を続けている事がわかります。

続きを読む
日本の経済統計と転換点
096 実質的な支出は増えてる? - 少しずつ増える日本の消費

主要国の1人当たり実質GDPの推移について可視化します。人口増加や物価上昇の影響を排除しても、日本とイタリア以外の主要国は、緩やかながらも着実に豊かになっているようです。人口減少が既に確定している日本では、「規模の経済」ではなく国民「1人1人の豊かさ」を求めていく事に発想の転換が必要なのかもしれません。

続きを読む
日本の経済統計と転換点
091 付加価値分配のバランス - 分け前を増やしているのは誰?

G7各国の分配面のGDPについて、1997年を起点とした成長率を見える化します。企業、家庭、政府と足並みを揃えて成長率を高めている主要国各国に対して、純間接税と雇用者社会保障負担の政府への分配分だけ増加する日本。よく見ると、国民への分配よりも企業への分配が優先されている事もわかります。

続きを読む
日本の経済統計と転換点
090 付加価値の分配って何? - 賃金は労働者への分配

7のGDPのうち、分配面に着目してみます。労働者側の分配である給与所得、企業側への分配である営業剰余、政府側の純間接税と雇用者社会保障負担のうち、各国とも給与所得と営業剰余で同程度ずつ分配している事がわかりました。企業と労働者で応分に分け合う中で、日本はいずれも停滞している姿を可視化してみます。

続きを読む
日本の経済統計と転換点
089 先進国の成長産業とは? - 公共的・専門的・業務支援的産業

G7各国の生産面のGDPについて、1997年を起点とした成長率を比較してみます。それぞれの国の経済成長を牽引する産業が明確になるとともに、衰退する産業も見えてきました。日本では、第一次産業はおろか、製造業、一般サービス業、建設業、金融・保険業までもが衰退産業となっています。

続きを読む
日本の経済統計と転換点
088 工業の縮小する工業立国日本 - 公共的産業が成長する先進国 

G7各国の生産面のGDPについてグラフ化してみます。第一次産業、工業、サービス業などの各産業について、GDPを押し上げる成長のドライバとなる産業はどのようなものでしょうか。工業立国とも言える日本は、実は工業が最も衰退しているという驚きの結果も。。。

続きを読む
日本の経済統計と転換点
087 支出が増えているのは何? - 成長率で見る各国の特徴

G7各国の支出面のGDPについて1997年からの成長率をグラフ化します。全体的に高成長なアメリカ、イギリス、カナダに対し、貿易が牽引役となっているドイツ、イタリア、日本の姿が見えてきます。日本は総資本形成が大きなマイナス成長であり、貿易は比較的順調に成長している点が特徴的です。

続きを読む