063 図面:図面アドレスを活用しよう!

1. 図面アドレスとは
この記事では、図面を見る際に活用すると便利な図面アドレスについて解説します。
図面アドレス(番地)を活用する事で、図面内容についてコミュニケーションする際の大きな手助けとなります。

上に示したのが、図面アドレスを理解するためのサンプル図面です。
図面アドレスとは、図面の外枠に描かれた目盛と、数字(上部の場合は列方向の1~8)や、記号(同、行方向のA~F)です。
普段あまり着目する事はないかもしれませんが、多くの図面ではこのように外枠に図面アドレスが描かれているはずです。
図面を見ていて気になった方も多いのではないでしょうか?
この行方向と列方向で区切られた目盛と数字・記号によっては、図面はエリアを区切る事になります。

上図のように、このサンプル図面の場合は最上段のA1~A8から、最下段のF1~F8まで合計48のエリアに分かれる事となるわけです。
この図面のエリアの場所(アドレス)を指し示すのが図面アドレスの役割という事になります。
図面アドレスとは図面内の番地を指定するためためのものとなります。
2. 図面アドレスの見方
図面アドレスによって図面のエリアを分けることができる事で、図面記載内容についてコミュニケーションする際などに、図面表記の場所を間違えることなく伝える事が可能となります。

例えば、上図のようなサンプル図面で図面アドレスの活用例を見てみましょう。
この部品「ブラケット」の上面には4か所のM4と、4か所のザグリ穴が開いています。
この2種類の穴の位置は微妙にずれています。
それを加工現場に対して、「M4の穴位置は図面アドレスC3に書いてある通り7mmで、ザグリ穴はC5に書いてある通り9mm」と図面に記載されている位置も含めて伝える事ができます。
このように、図面アドレスは普段あまり気にすることはないかもしれませんが、図面の記載位置を指定する場所を明確にするという重要な役割を持っている事になります。
是非活用してみてください。
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株式会社小川製作所
取締役 小川真由
< 筆者紹介 >
2004年慶應義塾大学大学院修了後、富士重工業株式会社(現、株式会社SUBARU)の航空宇宙カンパニーに入社し新規航空機の開発に携わる。5軸加工を中心とした精密機械加工業者での修行を経て、株式会社小川製作所に合流。
製缶・溶接・研磨加工、精密機械部品の製造・供給、機械設計・開発支援の3つの事業を手掛ける。WEBメディアを中心に、情報発信も積極的に行う。2024年よりNews Picksのプロピッカーとしても活動。
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ミスミmeviy: 製造現場から褒められる部品設計の秘訣
ミスミmeviy: 中小企業経営から学ぶ生産性向上の秘訣
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