065 図面:組立図の読み方

組立図の見方

この記事では、機械・装置の図面のうち組立図の読み方を解説します。

1. 組立図とは

機械・装置の図面は、大きく部品図と組立図の2種類に分かれます。
部品図は個別の部品を規定する図面です。

組立図は、部品を組み合わせて装置そのものや、その構成部品図を規定する図面です。

どの部品がどの部分に組み込まれているのかが組立図に描かれることになります。

具体的なサンプル図面で、組立図のイメージを固めてみましょう。

組立図サンプル
組立図サンプル

2. 組立図の読み方

組立図は、部品図の構成と似ていますが、特徴的なのは個々の構成部品を指示するバルーンと、部品表(BOM: Bill of materials)が記載されている事です。

組立図の概要
組立図の概要

組立図は、個々の部品がどのように組み込まれて全体を構成するのかを説明する図面です。

個々の部品を図面中で指示するのがバルーンです。

一般的には矢印で部品を指し示し、部品表の番号と対応するバルーン番号が付与されます。

部品表では、バルーンで指示されたそれぞれの部品の概要が一覧表で記載されます。

バルーンの例

3. 部品表(BOM)

部品表は、BOM(Bill of materials)とも呼ばれます。
組立図で表現される全体を構成する部品の数量や仕様を一覧表で表したものです。

組立図を理解するだけでなく、部品の調達・管理などにも非常に重要な意味を持ちます。

部品表の例
部品表の例

部品表は企業によって記載される内容やテンプレートが異なりますが、概ね次のようなものが記載されます。

・ 番号 (バルーン番号と対応)
・ 数量 (組図内で使用される当該部品の数量)
・ 部品名称
・ 部品番号
・ 備考 (購入品の場合のメーカー、材質など)

上記以外にも、重量(単重、合計重量)や、締結部品などが部品表に記載されることもあります。

機械部品の設計や製作に関するお問い合わせは、お気軽に下記お問い合わせ先よりご連絡ください。

小川真由プロフィール画像

< 筆者紹介 >
2004年慶應義塾大学大学院修了後、富士重工業株式会社(現、株式会社SUBARU)の航空宇宙カンパニーに入社し新規航空機の開発に携わる。5軸加工を中心とした精密機械加工業者での修行を経て、株式会社小川製作所に合流。
製缶・溶接・研磨加工、精密機械部品の製造・供給、機械設計・開発支援の3つの事業を手掛ける。WEBメディアを中心に、情報発信も積極的に行う。2024年よりNews Picksのプロピッカーとしても活動。

<主なWEBメディア掲載実績>
ミスミmeviy: 製造現場から褒められる部品設計の秘訣
ミスミmeviy: 中小企業経営から学ぶ生産性向上の秘訣
ITmedia MONOist: ファクトから考える中小製造業の生きる道
ITmedia MONOist: イチから分かる 楽しく学ぶ経済の話
ITmedia MONOist: 小川製作所のスキマ時間にながめる経済データ
News Picks: 中小企業の付加価値経営
note: 日本の経済統計と転換点

<SNS>
X(Twitter): https://x.com/OgawaSeisakusho
News Picks: https://newspicks.com/user/9405124/
Facebook: https://www.facebook.com/ogawatech2015
LinkedIn: https://www.linkedin.com/company/90400411

機械部品の設計・調達に役立つ製造まめ知識
機械部品の設計・調達に役立つ製造まめ知識
記事一覧

にほんブログ村のランキングに参加しています。
記事の内容がご参考になりましたら、是非以下のバナーをクリックして応援していただけますと嬉しいです。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村